米誌フォーブスが10日に発表した世界の長者番付(2010年版)によると、景気回復の兆しが出てきたことを背景に、10億ドル(約900億円)以上の資産を所有する「富豪」が前年に比べ3割近く増え、1011人に達した。日本からは、前年から5人増の22人がランクイン。中でも注目を集めたのは、会員制交流サイトを運営する「グリー」の田中良和社長だ。今回のリストで2番目の若さとなる33歳で「富豪」入りを果たした田中氏とは、どんな人物なのか。
ビル・ゲイツ氏ら、世界の大富豪がそろう長者番付に、日本の33歳社長がランク入りした。
田中氏の資産は14億ドル(約1260億円)で、世界721位。33歳は今回の富豪リストの中で2番目に若い。社長を務める「グリー」は、ネット上で交流する媒介となるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で、2004年2月にサービスを開始した。現在は会員数が1600万人を突破。09年10〜12月期の売上高は約82億円、営業利益は約51億円。
▼社名の由来
「人は自分の知り合いを6人以上介すと、世界中の人々と間接的な知り合いになれる」という統計学の仮説「六次の隔たり(Six De“gree”s of Separations)」に由来している。
▼ゲーム
07年にスタートした携帯向け釣りゲーム「釣り★スタ」、ペットゲーム「踊り子クリノッペ」が爆発的なヒット。
▼楽天で“修業”
将来の夢が持てないでいた大学時代、米国の大学へ1か月間の語学留学。その際、初めて触れたインターネットをビジネスに生かすことに魅力を感じた。2000年に知人の紹介で、三木谷浩史氏(45)が社長を務める楽天に入社。当時は社員約50人程度のベンチャー企業で、個人間オークションサービスなど新規事業の企画、開発を行った。04年に退社後、同社の仕事と並行して趣味として作っていたSNS「GREE」の運営会社「グリー」を設立した。
▼仕事人間
田中氏の趣味は「仕事」。約120人の社員全員に「インターネットを通じて、世界をより良くする」と書かれたカードを配り、意識統一を図る。一方で、中途採用で入社する社員、誕生日を迎える社員を祝う食事会を毎月自ら進んで行うなど“社員愛”は強い。
▼日本最大のサイトへ
将来の野望について「日本最大規模のコミュニティーサイトを目指し、多くの人が楽しめるサービスを届けたい」と常に語る。大企業に入社しながら、あえて独立の道を選んだ田中氏。かつての恩師で、世界167位と上をいく三木谷氏を超える日もそう遠くない? ◆田中 良和(たなか・よしかず)1977年2月18日、東京・三鷹市生まれ。33歳。日大法学部在学中の1996年、米国の大学に短期留学。卒業後、99年に通信会社へ就職も半年で退社。2000年に楽天に入社し、新規事業の企画、開発を担当。04年10月に退社、同12月に「グリー」を設立。家族は両親と妹。
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